この度、レゴの最新教材「Computer Science & AI」を導入しました。あわせて、これまでのロボットにもスマートフォンを「AIカメラ」として搭載する新カリキュラムも開始します。

  • 一人一台の授業用スマートフォン(Google Pixel 6)を使います。個人スマートフォンを使用することはありません。

AI(人工知能)の導入にあたり、お子様たちがAIをどう学び、どう付き合っていくのか。当教室の教育方針と、安全な個人情報の取り扱いについてお伝えします。

  • 小学3年生から中学生まで、それぞれの学年に合わせた内容でAIを学びます。
  • 小学3・4年生の新規開講クラスは、ロボットの基礎をしっかり学んだあとにAI授業をスタートします。

■「認識AI」を学ぶ

現在、世間で注目されているのは文章や画像、プログラムを自動で作る「生成AI(ChatGPTなど)」ですが、当教室の授業ではこれらを使用しません。 当教室で学ぶのは、AIのもう一つの技術である「認識・分類AI」です。「自動で作らせる」のではなく、AIが物事をどう「見分けているか」という仕組みを学びます。

具体的には、以下のような仕組みに挑戦していきます。

  • PCカメラで自らのポーズを見分け、ロボットを操る
  • 色や形を学習させ、特定のものだけを選別する
  • 音声でロボットに指示を出す

■「認識AI」とは

ここで大切なのは、AIの正体を正しく知ることです。 生成AIは、決して「答え」を知っているわけではありません。あらかじめ学習した世界中の膨大な「ビッグデータ」から、文脈の流れに沿って「確率的に一番正しそうな言葉」を予測して並べているだけです。

当教室で扱う認識AIも同様です。カメラに映ったものが何かを理解しているのではなく、見ている物の特徴から、あらかじめ学習した分類のどれに一番近いかを「確率」で推測しているだけです。

■AI リテラシー

AIは確率でしか判断できないため、時として誤った答えを出します。 そのためAIの回答を鵜呑みにせず、認識AIが出してくる確率的な情報を自らでどう整理し、活用するかという経験が重要になります。

自分のポーズに目の前のロボットが意志を持っているかのように反応する。その驚きを通じて、AIが決して魔法ではなく「膨大なデータの学習と、確率に基づく論理の組み合わせ」であることを肌で感じてほしいと考えています。

「Computer Science & AI」プログラミング画面

AIの推測:「右うでを上げている確率が91%

プログラム:「もし右うでを上げている確率が80%より大きいなら、ロボットを右に90度回す

授業では、わざと変なポーズをしたり、後ろを向いて手を挙げたりして、AIを混乱させる実験も行います。「どうすればAIはだまされるのか?」を知ることは、AIを正しく使いこなすための第一歩。 失敗からAIのクセを見抜く、試行錯誤も行います。

この「AIの推測を客観的に捉える力」は、将来お子様が生成AIを使いこなす際にも、その情報の真偽を見極め、AIを主体的にコントロールするための確かな土台になると考えています。

■「考える力」を身に付ける

自動で答えを出してくれる生成AIは便利ですが、教育の現場においては、お子様が自力で試行錯誤する貴重な機会を奪ってしまう側面もあります。

特に、お子様にとっては物事の捉え方や解決の仕方の土台となる「思考回路」を形成する大切な時期だからこそ、安易に答えを受け取るのではなく、自ら悩み、答えを導き出すプロセスを何よりも尊重したいと考えています。

AIをブラックボックス(中身の分からない魔法の箱)にするのではなく、「AIがどんな根拠で、どうやって物事を見分けているのか」という仕組みを、認識AIを通じてお子様たちと探求していきます。

■ 個人情報の取り扱いについて

お子様のプライバシー保護のため、以下の通りの運用を行っていきます。

  • インターネット経由のデータ送信について
    お子様がAIに物事を教え込み、その「学習結果」をプログラムで使えるように書き出しする際、インターネット上に送られるのは「特徴を数値化した計算式(モデルデータ)」のみで、このデータから元の画像や音声を再現することは不可能です。また、このデータはお子様のプロジェクト専用のモデルであり、Google社などの開発元が自社のAI(Geminiなど)の性能向上のために二次利用・再学習することはありません。 お子様のデータが知らないうちに巨大なAIの一部として取り込まれる心配はなく、プライバシーが守られた独立した環境で学ぶことができます。
  • 映像・音声データは保存しません
    カメラでポーズを判別したり、音に反応してロボットを動かしたりする「認識」の段階では、映像や音声を蓄積することはありません。「リアルタイムのデータ」から、ローカル側(手元のパソコンやスマホ内)で必要な情報(座標や数値)のみを計算し、「特徴データ」のみが利用されます。また、処理が終わるたびに映像や音声はメモリから直ちに消去されます。
    • スマホのAIカメラの場合は、この特徴データをBLE(Bluetooth Low Energy:通信距離約10m)でロボットに送信しますが、インターネット等へ送信されることはありません。このデータから元の画像や音声を再現することは不可能です。ロボットに届いた特徴データも、その瞬間の動き(右に曲がる、止まるなど)に使われるだけで、ロボットの中に保存されることはありません。プログラムが終了すれば、ロボットのメモリからもすぐに消去されます。
  • データ管理
    AI学習用の映像や音声をスマホで撮影・録音することがあります。そのデータをパソコンに移す際はインターネットを経由しない「Wi-Fi Direct(Quick Share)」で直接送ります。また次の授業でAI学習の続きを行うため、データを教室のローカル側に一時保存することがあります。これらには写真や音声が含まれることがありますが、定期的に一括削除を行い、適切に管理します。
    • 他のクラスのお子様がアクセスできない場所に保存します。
  • 他のお子様からアクセスできない場所に一時保存します。
  • 授業で使用する教室独自の「スマホ認識システム」の一例
    こちらでご確認いただけます。
    https://robo-hinataya.com/smart/?openExternalBrowser=1
    「解析ON」にすると赤色を追跡しますが、映像はどこにも保存・送信されません。端末内で解析した「特徴データ」のみをBLEでロボットに送信し、処理が終わるたびにデータは消去される仕組みです。

AI に対するリテラシーとして「どうすればリスクを回避でき、安全に便利さを享受できるか」が必要だと考えています。

もしご不安な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。